小説プロットの書き方5ステップ|例・見本とテンプレートつき

プロットとは、物語の出来事を「なぜそうなるか」でつないだ設計図です。小説のプロットは、次の5ステップで書けます。

  1. 物語を一文にする(誰が・何をしようとして・何に阻まれるか)
  2. 結末と、主人公の「最初→最後」の変化を決める
  3. 絶対に書きたい場面を3〜5個置く
  4. 起承転結や三幕構成に並べ、場面どうしを因果でつなぐ
  5. 場面(章)ごとに、出来事・登場人物・伏線・引きを書き込む

5ステップの書き方のあとに、箇条書き・文章・表の3つの形式で書いた例、短編1本まるごとのプロット見本と長編の1章分の見本、作品の長さ別にどこまで細かく書くかの目安を載せています。すぐに書き始めたい人は、小説プロットのテンプレートもあわせて使ってください。

プロットとは?ストーリー・あらすじ・箱書きとの違い

プロット、ストーリー、あらすじ、箱書きは混同されやすい言葉です。役割で分けるとこうなります。

何を書くか役割・誰のためのものか
ストーリー出来事を時間の順に並べたもの物語の素材そのもの
プロット出来事を因果でつなぎ、どの順で見せるかまで決めた設計図書く人(自分・共作者・担当編集)
箱書きプロットをシーン(場面)ごとの「箱」に分け、場面の順番と中身を決めたもの書く人(本文に入る直前の段取り)
あらすじ完成した物語を短く要約したもの読む人(読者向けの紹介文/選考する人向けの要約)

書く順番は、プロット → 箱書き → 本文 → あらすじです。短編なら箱書きを省いて、プロットから直接本文に入ってもかまいません。

イギリスの作家E・M・フォースターは『小説の諸相』で、この違いを次の例で説明しています。

  • 「王が死に、それから王妃が死んだ」 → ストーリー(時間の順に並んでいるだけ)
  • 「王が死に、悲しみのあまり王妃が死んだ」 → プロット(「なぜ」でつながっている)

プロットを書くときに意識するのは、この「悲しみのあまり」の部分です。出来事を並べるだけでなく、前の出来事が次の出来事を引き起こすように組むと、読者は先を読みたくなります。

プロットに入れる6つの要素

プロットに最低限入れておきたいのは次の6つです。全部を細かく書く必要はなく、一行ずつでも埋まっていれば書き始められます。

要素何を書くか例
テーマ(核)この物語で一番伝えたいことを一文で言えなかった感謝にも、届け方はある
主人公と目的誰が、何を手に入れようとしているか写真館の孫娘が、持ち主不明の写真を返そうとする
障害・対立目的を阻むもの(人・状況・自分の弱さ)手がかりがない/祖父が何も話さない
舞台・世界観いつ、どこの話か。物語に効くルールがあればそれも閉店が決まった地方の写真館
主な出来事と転換点物語が大きく動く場面写真の赤ん坊だった女性が店に現れる
結末最後に主人公がどうなっているか店を継がない自分を許せるようになる

キャラクターの内面(何を恐れ、どう変わるか)を先に固めておくと、障害と結末が決めやすくなります。詳しくはキャラクター設定の作り方へ。

プロットの書き方5ステップ

ステップ1:物語を一文にする

まず、物語全体を一文で言えるようにします。一文に入れるのは次の3つです。

  • 主人公は誰か
  • 何をしようとしているか
  • 何がそれを阻むか

閉店が決まった写真館の孫娘が、祖父が撮ったまま受け取られなかった写真の持ち主を探す。けれど、祖父は何も話そうとしない。

一文にならないときは、主人公の目的か障害のどちらかがまだ決まっていません。先にそこを決めると、残りのステップが進みやすくなります。

ステップ2:結末と主人公の変化を決める

次に、物語の終わりで主人公がどうなっているかを決めます。書くのは「最初の状態」と「最後の状態」の2行です。

  • 最初:店を継がないと決めているのに、祖父に言えず後ろめたい
  • 最後:店は継がないが、祖父の仕事が町に残したものを誇りに思えるようになる

結末が決まると、途中の場面は「最初から最後へ向かうために何が必要か」という逆算で考えられます。結末を書きながら決めたい人も、仮の結末だけは置いておきましょう。あとで変えてかまいません。

ステップ3:絶対に書きたい場面を3〜5個置く

時系列は気にせず、「この場面だけは書きたい」というものを3〜5個書き出します。物語の中で目印になるので、ここからは「灯台」と呼ぶことにします。

  • 引き出しから、受け取られなかった写真が出てくる
  • 写真の赤ん坊だった女性が、25年後に店を訪ねてくる
  • 最終営業日、主人公が祖父を撮る

灯台が決まっていれば、灯台と灯台の間の道筋は書きながら考えても迷いにくくなります。長編でのこの考え方は、後半の「長編は「灯台」を目印に書きながら補う」で詳しく紹介します。

ステップ4:構成の型に並べ、因果でつなぐ

灯台を物語の流れに並べ、間を埋めます。並べるときは構成の型を一つ借りると楽です。

構成の型流れ向いている作品
起承転結発端 → 展開 → 転換・山場 → 結末・余韻短編、日常もの、余韻を大事にする話
三幕構成設定(約25%)→ 対立(約50%)→ 解決(約25%)長編全般、初めて長編を書くとき
ヒーローズ・ジャーニー日常 → 旅立ち → 試練 → 帰還冒険、ファンタジー、成長物語

並べ終えたら、隣り合う場面を「だから」(因果)や「ところが」(転換)でつなげるか確かめます。「それから」「そして」でしかつながらない場面は、出来事を並べただけで、因果が足りていないサインです。三幕構成の詳しい使い方は三幕構成の解説にまとめています。

ステップ5:場面(章)ごとに書き込む

最後に、場面または章ごとに次の5つを書きます。

書くこと内容
出来事この場面で何が起きるか(一〜二文)
登場人物誰が出るか
場面の役割物語全体の中で何のためにある場面か
伏線張るもの・進めるもの・回収するもの
引き読者が次の場面を読みたくなる終わり方

長編なら目標文字数も書いておくと、書いている途中でどこが膨らんでいるかがわかります。小説では、この場面ごとの書き込みまでを含めて「プロット」と呼ぶことが多く、脚本の世界ではこの段階を「箱書き」と呼びます。伏線の整理は伏線の管理も参考にしてください。

プロットの書き方の例:箇条書き・文章・表の3形式

プロットに決まった書式はありません。よく使われるのは次の3つの形式です。下の見本①の場面1〜2を、3つの形式で書き分けるとこうなります。

① 箇条書き型:場面ごとに出来事を短く並べます。自分用のプロットなら、この形がいちばん速く書けます。

場面1 閉店の貼り紙
・引き出しから、受け取られなかった写真が出てくる
・祖父は「取りに来なかった客だ」としか言わない
場面2 町の人たち
・閉店を知った町の人が、昔の記念写真を見せに来る
・写真の日付が「大雪で列車が止まった日」だとわかる

② 文章型:出来事を「だから」「ところが」でつないだ文章で書きます。担当編集や共作者など、人に読んでもらうプロットに向いています。

閉店の告知を貼る日、葵は引き出しから受け取られなかった写真を見つける。祖父は「取りに来なかった客だ」としか言わない。気になった葵は、閉店を知って訪ねてくる町の人たちに写真を見せて回る。誰も写真の女性を知らないが、花屋の店主が裏の日付を見て、大雪で列車が止まり、駅で足止めされた人を町じゅうで泊めた日だと思い出す。

③ 表型:場面を行に、項目(出来事・登場人物・伏線・引き)を列にして並べます。長編で章が増えても全体を見渡せて、場面の入れ替えもしやすい形です。

場面出来事登場人物伏線引き
1 閉店の貼り紙受け取られなかった写真を見つける葵、祖父張る:祖父の右手の震えなぜ25年も捨てなかったのか
2 町の人たち写真の日付が大雪の日だとわかる葵、町の人、花屋の店主—大雪の夜、店で何があったのか

迷ったら、まず①で最後まで書き、長編なら③に移して章ごとに管理すると手早く進みます。③のように場面ごとの箱に分けて中身を詰めていく書き方は、脚本の世界で「箱書き」と呼ばれています。やり方と見本は箱書きの書き方にまとめています。

プロットの見本①:短編(約1万字)を1本まるごと

ここまでの5ステップで作った、短編のプロット見本です。作品・人物はすべて創作です。

作品名:『写真館の最後の一枚』
ジャンル:現代ドラマ/短編(約1万字・全5場面)

■ 一行あらすじ
閉店が決まった写真館の孫娘が、祖父が撮ったまま受け取られなかった写真の
持ち主を探す。けれど、祖父は何も話そうとしない。

■ 主人公
宮下 葵(18・高校3年)。写真館「ミヤシタ」の孫。幼い頃から店を手伝い、暗室の作業もできる。
春から県外の大学に進む予定で、祖父に「店は継がない」とまだ言えていない。

■ 最初 → 最後(結末)
継がない自分を後ろめたく思っている
→ 店は継がないが、祖父の仕事を誇りに思い、写真館の幕引きを納得して見届けられる

──────────────────────

場面1【起】閉店の貼り紙(約2,000字)
・閉店の告知を貼る日。片付けの途中、引き出しから未受け取りの写真を見つける。
  若い女性が赤ん坊を抱いている。裏には日付と「必ず取りに来ます」のメモ。
・祖父は「取りに来なかった客だ」とだけ言って作業に戻る。
・伏線を張る:店のカメラを手入れする祖父の右手が震え、ピントリングを回すのを葵に任せる。
・引き:なぜ祖父はこの一枚を25年も捨てなかったのか。

場面2【承】町の人たち(約2,000字)
・閉店を知った町の人が次々に来店し、昔の記念写真を見せてくれる。
・葵は写真の女性を知る人を探すが、町の人ではないらしく、誰も覚えていない。
・花屋の店主が日付を見て「大雪で列車が止まった日だ。駅で足止めされた人を、町じゅうで泊めた」と思い出す。
・場面の役割:写真館が町の記憶を預かってきたことを、葵が初めて実感する。

場面3【承】雪の客(約2,500字)
・店の古い受付台帳のその日の欄に、祖父の字で「雪の客 母子 一泊」と、名字と県外の町名だけが残っている。
・台帳には、写真館が足止めの乗客を2階に泊めたという地方紙の小さな記事が挟んであった。
・写真は、店に泊まった母子を祖父が撮ったものだった。翌朝列車が動き、母子は現像を待たずに町を離れていた。
・葵は写真館のSNSに、台帳の町名と日付を添えて「この写真の持ち主を探しています」と投稿する。
・引き:祖父は「昔の話だ」と取り合わない。閉店までに、持ち主に届くのか。

場面4【転】受け取りに来た人(約2,000字)
・その町に住む知人から投稿を教えられた25歳の女性が、県外から来店する。写真の赤ん坊本人。
・母は数年前に亡くなり、遺品のノートに「宮下さんに写真を取りに行けなかった」とあった。
・祖父は写真を手渡し、ひと言だけ言う。「写真屋は、渡すまでが仕事だ」
・転換点:葵は、店を残すことより、預かった写真を渡しきることが祖父の仕事だったと気づく。

場面5【結】最後の一枚(約1,500字)
・最終営業日。葵は初めて「店は継がない」と祖父に言う。祖父は「知ってた」と笑う。
・手の震える祖父の代わりに、葵が祖父のカメラで、店の前に立つ祖父を撮る。
・伏線を回収する:場面1の右手の震え。
・ラスト:その夜、暗室で現像した一枚を、葵が祖父に手渡す。

この見本で見てほしいポイントは4つです。

  • 場面ごとに「役割」と「引き」がある:どの場面も、次の場面を読みたくなる問いを残して終わります
  • 伏線が場面1で張られ、場面5で回収される:祖父の手の震えが、最後の「葵が撮る」理由になっています
  • 主人公の行動が次の場面を呼ぶ:場面3で葵が台帳の町名を添えて投稿したことが、場面4で女性が店に来る理由になっています
  • 転換点(場面4)が主人公の内面を動かす:事件の解決と、葵の気持ちの変化が同じ場面で起きています

プロットの見本②:長編の1章分

長編では、全体の骨組みは灯台だけにして、章ごとの詳しいプロットは書く直前に作るとやりやすくなります。全20章の長編ファンタジーを例に、全体の骨組みと第7章のプロットを載せます。

作品名:『灰色の地図師』
ジャンル:ファンタジー/長編(全20章・約12万字の予定)

■ 一行あらすじ
地図に載っていない村で育った見習い地図師が、王国の地図から消された土地の
理由を追ううちに、「描かないこと」で守られてきたものを知る。

■ 灯台(全体の骨組み)
第1章  師匠が「この線は引くな」と言い、地図の一部を墨で塗りつぶす
第7章  消された土地の境界で、自分の故郷の名を見つける
第12章 地図から土地を消させたのは師匠本人だったとわかる(ミッドポイント)
第17章 王都の測量局で、すべての地図を公開するかどうかを選ぶ
第20章 主人公が自分の手で、ある村を地図から外す
第7章「境界石」
目標文字数:約6,000字(Web連載なら2〜3話に分けて投稿する長さ)
この章の役割:主人公が「他人の謎」を「自分の問題」として抱える転換の章
登場人物:リオ(主人公・18歳・見習い地図師)、ナザ(商隊の護衛・口が悪い)、
          境界の村の老婆

シーン1(約1,500字)宿場への道
・商隊と別れ、ナザと二人で禁足地手前の宿場を目指す。
・ナザ「地図師は嫌われる。線を引いた場所に、次は税が来る」
・役割:地図は人を支配する道具にもなる、という見方を入れる。

シーン2(約2,000字)境界石
・草に埋もれた古い境界石を見つける。刻まれた村名の中に、リオの故郷「ハルナ」がある。
・リオは「故郷は一度も地図に載ったことがない」と聞かされて育った。
・リオの動揺に、ナザが初めて真面目な顔をする。

シーン3(約1,500字)境界の村
・老婆が「ハルナの者は二十年前にみな出ていった」と話す。
・老婆はリオの母の名を知っていた。
・伏線を張る:老婆が古い測量鎖をリオに渡す(第17章で使う)。

シーン4(約1,000字)夜の地図
・宿でリオが師匠の地図を広げる。墨で塗りつぶされた範囲が、境界石の位置と重なる。
・伏線を進める:第1章の塗りつぶし → 第12章で回収。
・章の終わりの引き:「師匠は、知っていたのだ」

章のプロットには、この章の役割と章の終わりの引きを必ず書いておきます。書いている途中で脱線しても、この2つに戻れば章の着地点がわかります。

どこまで細かく書く?作品の長さ別の目安

プロットの細かさは、作品の長さで変えます。書き込みすぎると、書いている途中で展開を変えにくくなります。

作品の長さプロットの書き込み量プロット自体の分量の目安
掌編(〜5,000字)一行あらすじと結末だけ数行
短編(〜3万字)一行あらすじ+場面ごとに2〜4行(見本①の形)800〜2,000字
中編(3〜8万字)灯台5個前後+章ごとに数行2,000〜5,000字
長編(8万字〜)灯台5〜10個の骨組み+書く直前に章ごとの詳細(見本②の形)骨組みは1ページ、章ごとに1,000字前後
シリーズ巻ごとの骨組み+シリーズ全体の設定資料巻ごとに長編と同じ

新人賞などの応募で求められる「あらすじ(梗概)」は、プロットとも読者向けの紹介文とも別のものです。応募用のあらすじは結末までの流れを伏せずに書くので、完成した原稿をもとに、応募要項の文字数に合わせて作り直してください。書き方と例文はあらすじの書き方にあります。

長編は「灯台」を目印に書きながら補う

長編のプロットを最初から最後まで細かく書き上げてから本文に入ると、途中で展開が変わったときにプロット全体を作り直すことになります。そこで、プロットを「書きながら育てる」やり方を紹介します。

  1. 灯台を5〜10個決める(中編までなら3〜5個):時系列順でなくてかまいません。「絶対に書きたい場面」を先に置きます
  2. 灯台の間は書くときに決める:次の灯台へどう向かうかは、その章を書く直前に考えます
  3. 1章書き終えるごとに次の灯台を見直す:まだその灯台へ向かっているか、灯台の位置を動かすかを確かめます

見本②の「全体の骨組み」が、この灯台にあたります。章ごとの詳しいプロットは、その章を書く直前に作ります。

構成の型(三幕構成など)は大きな方向を決めるのに使い、細部は灯台で補う、という組み合わせ方もできます。

プロットが書けない・途中で詰まったとき

詰まった場所によって、見直すところが違います。

詰まった場所よくある原因見直すところ
一文にまとまらない主人公の目的か障害が決まっていないステップ1
結末が決まらない主人公の「最初→最後」の変化が決まっていないステップ2
第1章から進まない冒頭の書き方の問題小説の書き出しテクニック
中盤が埋まらない中間の灯台が足りない新しい灯台を1つ立て、今の章をそこへ向かう章にする
書いているうちに結末が成り立たなくなった途中で人物や設定が変わった結末を確認し直し、灯台の位置を動かす
誰と誰がどんな関係だったか忘れる人物の情報が散らばっている長編のキャラクター管理

プロット通りに書けなくなるのはよくあることです。プロットは「今の時点での最善の計画」なので、書いて見えてきたことに合わせて更新してから先へ進みましょう。

プロットのテンプレート

書き方がわかったら、テンプレートに沿って埋めていくのが早道です。次の項目をメモアプリやテキストファイルにコピーして使えます。

■ 作品名:
■ ジャンル/予定の長さ:
■ 一行あらすじ(誰が・何をしようとして・何に阻まれるか):
■ 主人公:
■ 結末(主人公の最初の状態 → 最後の状態):
■ 灯台(絶対に書きたい場面 3〜5個):
  1.
  2.
  3.

── 場面(章)ごと ──
場面1【起/承/転/結】タイトル(目標文字数)
・出来事:
・登場人物:
・この場面の役割:
・伏線(張る/進める/回収):
・引き:

章ごとに「主なできごと・登場キャラクター・伏線・目標文字数」を表で管理したい人は、記入例つきの小説プロットのテンプレートを使ってください。

創作管理ツール LitMemo の「ストーリープロット」では、場面や章をプロットの項目として「第一幕」「導入編」などのグループに分けて並べ、各項目に登場するキャラクター・設定・伏線をひも付けられます。思いついた場面は「ネタ出し」欄にメモしておき、使うものだけを「プロットに昇格」でプロットに移せます。項目が固まったら、「話として展開」でその項目から新しい話(章)を作り、本文を書き始められます。

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よくある質問

プロットとあらすじの違いは何ですか?
プロットは、出来事を因果でつなぎ、どの順で見せるかまで決めた「書く人のための設計図」です。あらすじは、完成した物語を読む人に向けて短く要約したものです。新人賞などの応募で求められるあらすじ(梗概)は結末まで伏せずに書くもので、応募要項の文字数に合わせて完成原稿から作り直します。
プロットと箱書きの違いは何ですか?
プロットは物語全体の流れを因果でつないだ設計図で、箱書きはそのプロットをシーン(場面)ごとの「箱」に分け、各場面で起きること・登場人物・場面の役割を書き出したものです。順番はプロットが先で、箱書きは本文に入る直前の段取りにあたります。短編なら箱書きを省いても書けます。
プロットはどんな形式で書けばいいですか?
決まった書式はありません。自分用なら場面ごとに出来事を並べる箇条書き、人に読んでもらうなら出来事を因果でつないだ文章、長編で章が多いなら章を行・項目を列にした表が使いやすい形です。まず箇条書きで最後まで書き、長編なら表に移して管理すると手早く進みます。
小説を書くのに、プロットは必ず必要ですか?
掌編や短い短編なら、一行あらすじと結末だけで書けます。長編は、少なくとも「絶対に書きたい場面」を5〜10個(灯台)決めておくと、途中で迷いにくくなります。最初から全部を細かく書き上げる必要はなく、書きながら補っていけば大丈夫です。
プロットは何文字くらいで書けばいいですか?
作品の長さで変わります。目安は、短編(〜3万字)で800〜2,000字、中編で2,000〜5,000字、長編は全体の骨組みを1ページにまとめ、章ごとの詳細を書く直前に1,000字前後で作る形です。
途中でプロット通りに書けなくなったらどうすればいいですか?
元のプロットに無理に合わせず、プロットの方を書き直してかまいません。プロットは「今の時点での最善の計画」です。まず結末がまだ成り立つかを確かめ、成り立たなければ結末を、成り立つなら途中の灯台の位置を動かします。
起承転結と三幕構成、どちらで書けばいいですか?
短編や余韻を大事にする話は起承転結、長編を初めて書くなら三幕構成が使いやすいです。冒険や成長物語ならヒーローズ・ジャーニーも向いています。大きな流れを三幕構成で決め、細部を起承転結で組むように組み合わせてもかまいません。
漫画のプロットも同じ書き方でいいですか?
一行あらすじ、構成、場面ごとの出来事までは同じです。漫画では加えて、1話のページ配分、見開きの位置、「めくり」(ページをめくった直後に見せる絵と、その直前の引き)、1話の中の山場を決めておきます。