オリキャラの作り方:内面・役割・外見の順で作る、絵が苦手でもできるキャラクター作り4ステップ
オリキャラ(オリジナルキャラクター)を作りたいのに、いざ描こうとすると手が止まる。顔は浮かぶのに、どんな子なのかが決まらない。反対に、性格や過去はたくさん思いつくのに、見た目がぼんやりしている。どちらも、どこから手をつければいいか迷っているときに起こりやすい悩みです。
この記事では、内面 → 役割 → 外見を文章で書く → 見た目を形にするという4つのステップで、オリキャラを作る手順を紹介します。絵を描く前に文字で決めていくやり方なので、絵が苦手な人や、設定から固めたい人でも今日から始められます。最後に、ひとりのキャラクターをこの手順で作った記入例も載せています。
オリキャラとは
オリキャラとは、既存の作品には登場しない、自分で考えたオリジナルのキャラクターのことです。「創作キャラ」「OC(Original Character)」とも呼ばれ、一次創作では親しみを込めて「うちの子」と呼ぶ人も多くいます。マンガや小説の登場人物として作る人もいれば、イラストやSNSのアイコン、TRPGの探索者として作る人もいます。
どの用途でも、「どんな子か」と「どんな見た目か」がつながっているキャラクターほど、見る人の記憶に残ります。この記事の手順は、そのつながりを作るためのものです。
キャラクターを作る3要素は?
決まった定義はなく、「外見・性格・設定」「立ち位置・性格・職業」のように、解説によって分け方が少しずつ違います。この記事では、次の3つに分けて考えます。
| 要素 | 決めること | 例 |
|---|---|---|
| 内面 | 性格の核、好きなもの・苦手なもの、行動のくせ | 約束を破れない。嘘が苦手 |
| 役割 | 物語や、ほかのキャラクターとの関係の中での立ち位置 | 主人公の幼なじみで、ツッコミ役 |
| 外見 | 髪・目・体型・服・持ち物など、目に見えるもの | いつも古い懐中時計を持っている |
大事なのは、3つをばらばらに決めないことです。内面を先に決め、役割で周りとの関係を決め、最後に外見で内面を見せるという順番にすると、見た目のひとつひとつに「この子だから」という理由がつきます。
外見から思いつくタイプの人は、それでもかまいません。浮かんだ見た目をメモしておき、ステップ1〜2で内面と役割を決めたあとで、ステップ3で見直します。
ステップ1:内面を決める
最初に決めるのは、その子の性格の核をひとつです。「優しい」「強気」のような広い言葉より、「約束を破れない」「負けを認めるのが遅い」のように、行動が思い浮かぶ言い方にします。
核が決まったら、そこから設定を広げていきます。
- 好きなもの・苦手なもの:核とつながるものを1つずつ(約束を破れない → 嘘が苦手)
- 行動のくせ:困ったとき、うれしいときに、どう動くか
- ギャップ(意外な一面):核と少しずれた一面をひとつだけ(口は悪いのに、約束だけは必ず守る)
ギャップは、ひとつで十分です。いくつも重ねると、どれが本当の性格なのか分からなくなります。
ステップ2:役割を決める
次に、その子が誰と、どんな関係にあるかを決めます。物語の登場人物なら主人公・相棒・ライバル・敵役など、うちの子同士の関係なら幼なじみ・師弟・きょうだいなどです。
役割を決めるときは、掛け合いをする相手をひとり想像します。明るい子には、ツッコミ役や、静かに見守る子が相手にいると、両方の性格がはっきりします。一枚絵でしか描かない子でも、「この絵を見た人に何を感じてほしいか」を決めておくと、表情やポーズを選ぶ基準になります。
ステップ3:外見を文章で書く
内面と役割が決まったら、いよいよ見た目です。ここでは、描く前に外見を文章で書き出します。文章にしておくと、自分で描くとき、キャラメーカーで作るとき、AIに描かせるとき、どの方法でも同じイメージをもとにできます。何か月かあとに描き直すときにも、「前はどうだったっけ」と迷わずに済みます。
書く順番は、遠くから近くへ進めると整理しやすくなります。
- 全体の印象:ひと言で言うと、どんな雰囲気か(例:眠そうに見えるが、目つきは鋭い)
- シルエット:身長、体型、頭身(例:小柄、細身、猫背ぎみ)
- 髪:長さ・色・くせ(例:肩につく長さの黒髪、毛先だけ外はね)
- 目:形と色を分けて(例:つり目、瞳は灰色)
- 服:普段の服と、よく着る色(例:大きめのカーディガン、紺と生成り)
- トレードマーク:その子だけの特徴をひとつ(例:左目の下に小さなほくろ)
「黒髪」とだけ書くと、描くたびに違う黒髪になります。長さ、色の具合、くせまで書いておくと、何度描いても同じ子に近づきます。
内面を外見に落とし込む
ステップ1で決めた内面は、そのままでは絵に表れません。見た目に出したい性格は、外見の言葉に落とし込んでおきます。
| 内面 | 外見に落とし込むと |
|---|---|
| 約束を破れない | 祖父の形見の懐中時計を、制服のポケットに入れている |
| 人見知り | 前髪が長めで、目が半分隠れている |
| 負けず嫌い | 指先にテーピング。練習のあとがいつも残っている |
| 面倒見がいい | 上着のポケットに、いつも飴と絆創膏が入っている |
性格を説明する言葉を並べるより、持ち物やくせで見せるほうが、見る人は「この子らしい」と感じます。
ステップ4:見た目を形にして、設定を直す
文章ができたら、実際に見た目を形にしてみます。方法はいくつかあります。
- 自分で描く:丸と線だけのラフでもかまいません。髪型とシルエットが分かれば十分です
- キャラメーカーで作る:パーツを選んで組み合わせるので、髪型や服の色を何通りも試せます
- AIに描かせる:ステップ3の文章をそのまま渡せば、文章どおりの顔になっているかを確かめられます
どの方法でも、形にしてみると「思っていたより子どもっぽい」「この髪色だと隣の子と似てしまう」といったことに気づきます。気づいたら、絵を直す前に文章を直すのがコツです。文章をもとに描いていれば、次に描くときもその修正が反映されます。
LitMemoでは、キャラクターカードに書いた名前と外見から、AIがバストアップのアイコンを描きます。無料プランでもキャラクター2人まで作成でき、描き直しには毎月のポイントを使います。描かれた顔を見て外見の欄を書き直し、もう一度描く、という流れを、設定を書いたキャラクターカードの上で進められます。詳しくはキャラクター生成AIをご覧ください。
AIで描いた絵をSNSや投稿サイトに載せるときは、AI生成作品の扱いが投稿先の規約で決まっていることがあるので、事前に確認しておきましょう。
名前を決める
名前は、最初に決めても最後に決めてもかまいません。迷ったときは、次の3つを確かめます。
- 呼びやすいか:声に出して読んで、つっかえないか
- ほかの子と見分けられるか:頭文字や文字数が、並ぶキャラクターとかぶっていないか
- 世界観に合っているか:現代日本、ファンタジー、SFなど、舞台に合った響きか
名前のかぶりを防ぐコツはキャラクターの名前の付け方で、世界観別の名前の候補はキャラクターの名前辞典で紹介しています。
「痛いオリキャラ」が気になったら:盛りすぎを整理するコツ
好きな要素を全部詰め込みたくなるのは、創作をする人なら誰もが通る道です。自分が楽しむために作る子なら、好きなだけ盛るのがいちばん楽しく、それも創作の醍醐味です。
それでも「自分のオリキャラ、痛いと思われないかな」と気になったときは、たいてい設定の盛りすぎが原因です。誰かに見てもらう場に出すときは、いちばん見せたい魅力を1〜2個に絞ると、その子の良さがまっすぐ伝わります。次のパターンを、整理の目安にしてみてください。
| 盛りすぎのパターン | 見る人が感じること | 直し方 |
|---|---|---|
| 最強・天才・何でもできる | できないことがないので、話が動かない | 苦手なことを1つ決める |
| つらい過去を全部のせ | 重さが続いて、どれも印象に残らない | 物語で使う過去を1つに絞る |
| オッドアイ、メッシュ、傷、包帯…目立つ特徴を全部 | どこを見ればいいか分からない | 目立つ特徴は1〜2点に |
| ギャップがいくつもある | どれが本当の性格か分からない | ギャップは1つ、理由とセットで |
| 周りのキャラがみんな引き立て役 | その子のための話に見える | 対等に言い返せる相手を1人置く |
判断に迷ったら、ステップ1の「性格の核」に戻ります。核とつながっていない設定は、削っても、その子らしさはほとんど減りません。
記入例:ひとりのオリキャラを4ステップで作る
最後に、ここまでの手順でひとりのキャラクターを作ってみます。
名前:朝倉 灯(あさくら あかり) 登場する作品:学園もののマンガ
ステップ1:内面
- 性格の核:約束を破れない
- 好きなもの:古い時計の修理 / 苦手なもの:嘘をつくこと
- 行動のくせ:困ると黙って手を動かす
- ギャップ:口は悪いのに、約束だけは必ず守る
ステップ2:役割
- 主人公の幼なじみで、ツッコミ役
- 掛け合いの相手:思いつきで動く主人公。灯が止め役になることで、主人公の無鉄砲さが目立つ
ステップ3:外見(最初に書いた文章)
- 全体の印象:眠そうに見える
- シルエット:小柄、細身、猫背ぎみ
- 髪:黒髪、毛先だけ外はね
- 目:つり目、瞳は灰色
- 服:制服の上に大きめの紺のカーディガン
- トレードマーク:祖父の形見の懐中時計を制服のポケットに入れていて、チェーンだけが見えている(←「約束を破れない」を見せる)
ステップ4:形にしてみて直したこと
- 最初のラフでは主人公と髪の長さが同じで見分けにくかった → 髪を「肩につく長さの黒髪、毛先だけ外はね」に
- 表情がやわらかすぎて、ツッコミ役に見えなかった → 全体の印象を「眠そうに見えるが、目つきは鋭い」に
外見の一つひとつに、内面か役割のどちらかの理由がついていることが分かると思います。
作った設定をまとめて残す
作った設定は、1か所にまとめて残しておくと、あとで描き直すときや、ほかの子と並べるときに困りません。
- 項目をそろえて書きたいときは、キャラクター設定シートのテンプレートが記入例つきで使えます
- 設定を一枚のカード画像にまとめて見せたいときは、うちの子の設定カードを参考にしてください
- 長く描き続けるうちに性格や口調がぶれてきたと感じたら、キャラ崩壊(OOC)の見分け方と立て直し方が役立ちます
まとめ
- オリキャラは、内面 → 役割 → 外見を文章で書く → 見た目を形にするの順で作ると、見た目に理由がつきます
- 内面は「性格の核」をひとつ、ギャップもひとつに絞ります
- 役割は、掛け合いをする相手と一緒に決めます
- 外見は描く前に文章にし、性格は持ち物やくせに落とし込みます
- 形にして気づいたことは、絵より先に文章を直します
- 「痛い」が気になったら、核とつながらない設定から整理します
LitMemo