自作小説の設定はどこまで見せる?読者向けキャラ紹介の作り方と、公開前に決める5つのこと
友人やフォロワーに自作小説を読んでもらうとき、いちばん迷うのが「設定をどこまで見せるか」です。結論から言えば、読者にとって必要なのは「いま読んでいる話までに知っておきたい設定」だけです。 読みやすくするには、二つのものをそろえます。続けて読める本文と、途中で「この人だれだっけ」と確かめられる場所です。書き手用の設定資料集には、結末も、まだ明かしていない出自も入っています。それをそのまま渡すと、自分でネタバレすることになります。だからこそ公開する前に、何を出して何を伏せるかの取捨選択が必要になります。
公開する前に決めておく5つのこと
1. どの話を読んでもらうか。 広く公開するなら、読んでほしい形になっている話だけを出します。読者の記憶に残るのは、最初に読んだときの内容です。親しい友人に下読みを頼む場合は、手直し中の話を渡してもかまいませんが、「まだ直す予定」と一言添えておくと、感想の焦点が合いやすくなります。
2. キャラ紹介にだれを載せるか。 主要キャラは載せておくと、読者が何度も見返せます。一度しか出ないモブや、まだ登場していない重要人物は、あとからで十分です。
3. 各キャラをどこまで書くか。 読者が第10話を読んでいるときに、キャラ紹介を開いたら第30話で明かされる正体が目に入ってしまった、では興ざめです。紹介の中身は「読者がいま読めるところ」にそろえます。
4. ずっと出さないものは何か。 伏線の一覧、プロット、この先の展開。これは書き手の設計図で、読者が先に見てしまうと驚きが減ってしまいます。
5. だれに渡し、どう取り下げるか。 数人の友人に読んでもらうのか、フォロワー全員に向けるのか。リンクが思わぬところに転載されたとき、止められる手段があると安心です。
読者向けのキャラ紹介・用語まとめの作り方
自分用の世界観設定シートは、長くても、メモ書きだらけでもかまいません。読者向けのキャラ紹介や用語まとめに作り直すときは、次の三点を意識します。
- 短く。 キャラ一人につき二、三行。だれなのか、物語で何をしているのか、どこで初登場したのか。
- 読者の目線で書く。 「第3話に出てきた酒場の主人」のほうが、「元帝国の諜報員、偽名で潜伏中」よりも読者の役に立ち、ネタバレもしません。
- 起きたことだけを書く。 読者が読んだところまでで止め、この先の変化は話を公開したときに書き足します。
設定が複数のファイルに散らばっているなら、まず長編の設定管理の手順で一つにまとめてから、何を出すかを選ぶと楽です。同じ世界で何冊も書いているなら、シリーズ作品の設定資料集テンプレートも参考になります。
小説の世界観を、本文の外でどう伝えるか
本文のなかで世界観を説明しすぎると、物語の流れが止まります。キャラ紹介や用語まとめを別に用意しておけば、本文は物語に集中させ、気になった読者だけが設定を確かめられます。
ただし、別のページへ移るのは読者にとって小さくない負担です。スマホで読んでいる途中にリンクを踏み、元の話がどこだったかわからなくなると、そのまま読むのをやめてしまう人もいます。設定を確かめたあと、読んでいた場所にすぐ戻れること。別ページで設定を見せるなら、ここがいちばん大事です。
読んでもらったあとに聞いてみたい三つのこと
読み終えた友人に「どうだった?」とだけ聞くと、相手も気を遣って「面白かったよ!」としか返せなくなりがちです。次の執筆に生かせるヒントがほしいなら、質問を少し絞ってみましょう。
- どのキャラが一番気になった? 読者が気にかけているのは、書き手が思う主人公とは限りません。
- すらすら読めた?途中で引っかかった場面はあった? 引っかかった場所は、テンポを見直すヒントになります。
- 名前や関係がわかりにくかったキャラはいた? 何度も確かめたくなるキャラは、登場時の説明が足りないか、名前がほかと紛らわしいのかもしれません。もちろん、読者がそのキャラに強く惹かれているからこそ見返している場合もあります。
三つ目の答えは、そのままキャラ紹介の手直しに使えます。よく見返されるキャラは紹介を厚くし、だれも気にしないキャラは載せなくてもいいかもしれません。読んでくれる人が身近にいないときは、原稿を読んでくれる人がいないときも参考にしてください。
LitMemoで公開ページを作る
LitMemoでは、原稿とキャラ・設定がもともと同じ世界のなかにあるので、公開のために別の資料を作る必要はありません。「共有」の「読者に見せる」から公開ページを開きます。
- 載せる本を選ぶ。 読者が読めるのは「完成」にした話だけです。手直し中の話は出ません。
- 載せるキャラと設定を選ぶ。 初期状態では何も載りません。チェックしなかったキャラは、名前も読者には見えません。
- 読者に見えるのは、物語のその時点の姿です。 公開ページに出るのは、タイムラインに記録した変化だけ。記録していない内容は名前だけが表示されるので、後で明かす正体が先に出てしまう心配が減ります。
- 「プレビュー」で、読者の目線で一度見る。 確認できたら公開ページを開きます。
- リンクをコピーして渡す。 読者はログインなしで読めます。途中でキャラを確かめに行っても、戻れば同じ話の続きから読めます。
伏線は公開ページには出ません。リンクが転載されたときは「リンクを作り直す」で古いリンクをまとめて止められ、一時的にやめたいときは公開ページを閉じれば、再び開いたときも同じリンクが使えます。公開ページはリンクを知っている人だけが見られるもので、検索結果には出ません。いまのところ公開ページは小説向けで、マンガはまだ載せられません。
